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2010/11/12

第二回口頭弁論における争点の説明

2010年9月7日に第二回口頭弁論が行われ、原告の柳沼教諭がシックビルディング症候群及び化学物質過敏症に罹患した原因が防水工事にあったかどうかが、一つの争点になっています。

特に、防水工事と柳沼教諭が執務した場所との位置関係が問題になりました。

この点について、被告側から提出された図をもとに、わかりやすいように、簡略化し情報を付加した図を用いて説明します。

(図は、クリックすると大きく表示されます)

  

事故当時の状況の説明

 

20100907zu1_3 

図1のオレンジ部分が屋上で防水工事が行われた箇所です。

屋上のクラック(割れ目)処理が行われなかったため、クラックを通して、

その直下に当たる書道教室、音楽教室、音楽準備室、ホールに、

防水工事で使用された化学物質が漏れ出したと考えられています。

書道教室、音楽教室とホール、音楽準備室は、

天井裏部分を含め、鉄筋コンクリートの壁で仕切られています。

書道教室、音楽教室は全面的に防水工事の行われた場所の直下に当たりますが、

音楽準備室、ホールは、壁の左側67cmの部分の直下に当たります。

音楽教室や書道教室で執務していた教師たちは、すでに化学物質過敏症状態と診断され、

労働災害認定や公務災害認定を受けるに至っています。

原告の柳沼教諭は、事故当時、美術室および美術準備室で執務を行っていました。

この67cmの放散口から、漏れ出した化学物質が、

柳沼教諭が被爆した原因かどうかが、後述のように、争点になっています。

20100907zu2_2 

図2は、ホール付近を南側から見た断面図です。

図1同様、オレンジの部分が防水工事の行われた部分です。

クラック処理が行われなかった屋上スラブのクラックを通して、化学物質が図に示すように、

天井裏、さらには教室、準備室、ホールに侵入したものと考えられています。

特に柳沼教諭が執務していた美術教室に最も近いホールには、

鉄筋コンクリートの壁より左側67cmの部分から侵入したものと考えられています。

 

被告側(神奈川県)の主張

被告側は、以下の理由から、防水工事が原因で柳沼教諭が被爆したとは考えられないと主張しています。

【理由】

  • ホールにおける防水工事直下の部分はごく一部(幅67cm)であるため、ホール内の化学物質濃度は、防水工事の直下にあたる音楽教室や書道教室に比べてごく低濃度であることは疑いない。
  • 原告が執務していた美術室及び美術準備室は、音楽教室や書道教室とは、建物の東西両端というように、およそ位置関係を異にしている。

原告側(柳沼教諭)の主張

一方、原告側は、以下の理由から、被告側の主張に真っ向から反論しています。

【理由】

  • 美術教室、美術準備室においても、美術室前廊下を中心に異臭がしていており、そのため保土ヶ谷高校側も、美術室前廊下には脱臭機を設置し、稼動させていた。
  • 被告自身が、廊下の一部であるホールの67cmの範囲が、本件屋上防水工事の直下であることを認めている。
    可能性が低いと主張するが、化学物質は、放散口から時間をかけて空気中に放散され、充満していくのであるから、
    原告が被爆するには十分すぎる可能性が存在したことを示すものである。

 

すなわち、被告側は、

化学物質の放散口である部分は67cmとごく一部であり、柳沼教諭が執務していた美術室や美術準備室が離れているため、防水工事が原因とは考えられないと主張しています。

これに対して原告側は、

化学物質は放散口から時間をかけて充満するものであり、しかも、それを裏付ける脱臭機が保土ヶ谷高校側によって設置されていたと主張しています。

Commentary by ぷぅさん


この裁判を支援し、傍聴している仲間の一人、ぷぅさんさんが説明のための資料を作成してくださいました。
イメージしにくい建物の構造を図にしています。

感謝しつつ、ここに掲載させていただきます。

裁判資料は、こちらをご参照ください。

20100907被告準備書面

20100907原告準備書面

裁判経過-時系列-

 

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