回廊 -sketch-

2013/01/08

情景~奥入瀬 -銚子大滝-

◇奥入瀬 -銚子大滝- 

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【水彩画 水彩絵の具 ドイツ・シュミンケ社製 水彩紙・日本製 APLLO・SG・F8】

Copyright© 2011 Hideo Yaginuma All Rights Reserved.

銚子大滝は、奥入瀬最大の滝です。

滝の周辺は、マイナスイオンに満ちた気持ちの良いさわやかな空気で満たされていました。

落差が5メートルほどでしょうか、魚の遡上を、残念ながら阻止してきたのです。

もし、この滝がなければ、十和田湖は豊かな魚の泳ぎ回る湖にであったかも知れません。

画面左側の大木は、描いていて、人間が化石化したように感じました。

奥入瀬の豊かな自然環境を守り続けているうちに、とうとう節だらけの大木になって、いまも奥入瀬の豊かな自然の保護の使命を、私に語り続けてくれました。

私も、保土ヶ谷高校有機溶剤汚染事故に関して、この大木のように頑張るしかないのでしょう。

保土ヶ谷高校の有機溶剤汚染事故は、

「トルエン・キシレン・エチルベンゼンが原因物質である古典的な事故の最後の事故例である」

と、ある専門家が語っていました。

保土ヶ谷高校の事故以降は、厚生労働省や文部科学省が規制値を定めている有機溶剤から、

今まで使用されていない新たな有機溶剤によるシックスクール事故へと、問題は闇を深めてきています。

多種類化学物質による健康被害について、気がついてくださる方々の輪が、少しずつ大きくなることを願っています。  (作者解説より)

 

ちょうど一年近く前になりますが、当サイトに掲載したスケッチ、「奥入瀬はそれでも流れる」が、 

第13回裁判(2012/8/23)にて、被告である神奈川県側から証拠として提出されました。

 

人間は、そのささやかな存在を自覚して、未来の子供達に大切な地球環境を伝え続けることが私たちの使命だと思う。

 

という、絵に込められたメッセージが伝わったのかと思いきや、

 

「旅行が出来るほど元気ではないか」

 

というのが、県側の主張でした。

休暇中、転地療養を兼ねた家族旅行で、画家が絵を描いてはいけないらしいです。

健康で文化的な生活というものを、神奈川県がどうとらえているか はっきり示したということですね。

文化に対する意識の低さもさることながら、人の痛みに対するこの鈍感さが行政の態度であることに、怖気を振るわずにいられません。

真夏でも活性炭入りマスクを手放せなくなった身体で描いたスケッチということを忘れてはいけないと思います。

 

※作品の著作権は、作者柳沼英夫氏に帰属しています。

 

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2012/06/04

「草道を歩む」 2012創型展より

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東京上野 東京都美術館で第60回創型展が開催されています。

 

画像は、柳沼英夫作「草道を歩む」

亡き実父をモデルに、幅広くなめらかな道でなく、草の生え茂った径をあえて進む姿を刻んだということです。

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そしてこちらは、足尾鉱毒事件で知られる「田中正造翁」。

裁判を続ける心の支えでもあると話してくれました。

ほかにも、会員・会友の方の力作が多く、見ごたえのある彫刻展です。

創型展は、6月9日まで東京都美術館にて。(月曜定休)

 

そして、次回裁判が明日に迫ってきました。

お願いがあります。

提訴から二年をすぎ、結審もそう遠くないスケジュールで見えてきつつあります。

ひとりでも多くの関係者に、裁判が今行われていることを知ってほしいのです。

近い日に、どうかお目にかかれますように。

 

※作品の著作権は、作者柳沼英夫氏に帰属しています。

2012/02/20

情景~奥入瀬はそれでも流れる -夏1-

◇奥入瀬はそれでも流れる (2011/8/7)

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【水彩画 31cm(H)x43cm(H) ブレダン紙(日本製) 水彩絵の具:ドイツシュミンケ社製】

Copyright© 2011 Hideo Yaginuma All Rights Reserved.

 

すこし間があきましたが、三枚目の絵のご紹介です。

大学の彫刻論での舟越保武先生の言葉が忘れられなかった。
「田沢湖に「たつこ」を制作する前に、高村光太郎先生の「十和田湖の乙女の像」を見なければならないと思った。
十和田湖畔に建つ「乙女の像」を見て、その品格に圧倒された。」 (作者解説より)

船越教授の授業を受け、また大学に残されていた光太郎による像の原型を見た氏は、いつか現地に立ちたいと思ったといいます。

2011年3月の福島第一発電所の事故で、青森県の原発施設の安全性に疑問を感じ、今という時を逃してはならないと感じて、家族3人で青森に出かけた。 (作者解説より)

震災から五か月後の夏でした。

「乙女の像」は2体が向き合った造形になっている。智恵子と光太郎の二人が、原初の人間の形で、対話しているように感じた。

男女の形で表現すれば、恋愛感情や個人的な愛の形になるが、女性像の2体にすることによって、普遍的な関係性を表現できているのではないか。

翌日、奥入瀬の焼山から、十和田湖まで15キロを歩いた。その際のスケッチに着彩した。

倒木があちこちにあり、枯死した老木と若葉の生命が、見事に調和している。一本一本の木々の個性的な形が美しくて、見とれてしまった。 (作者解説より)

奥入瀬の森からいのちの神秘を享受した氏ですが、受けとったのはそれだけにとどまりませんでした。

東北旅行に際して、放射線計量器を持参していた。奥入瀬の森の中で、試しに計器のスイッチをいれると、なんと0.2μシーベルトを示していた。

この森も汚染されてしまっている。愕然とした。

題名のなかの「それでも」の意味は、放射線で汚染されていても、奥入瀬は何事もなかったように流れ続けるだろうという、私の思いである。

地球という大きな存在にとって、放射能も人間も自分の体の中の一部でしかない。

人間の愚かしさも、悲劇や喜劇も全てを、地球は受け入れることだろう。

人間は、そのささやかな存在を自覚して、未来の子供達に大切な地球環境を伝え続けることが私たちの使命だと思う。 

保土ヶ谷高校のシックスクール事故と原発事故は全く同じ問題で、私にささやかな意欲と生き甲斐を与えてくれた様に思う。 (作者解説より)

 

※作品の著作権は、作者柳沼英夫氏に帰属しています。

 

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2011/03/04

情景〜保土ヶ谷高校 -春2-

◇南側土手 桜並木 (2006/4/13)

柳沼英夫保土ヶ谷高校水彩画

【水彩画:40cm(W)x30cm(H) ドイツ・ハーネミューレー紙】

Copyright 2011 Hideo Yaginuma All Rights Reserved.

 

二枚目のスケッチが届きました。

 

南棟、西棟の南側の桜並木を描きました。
土手の高さは10Mほどで、普段、生徒は立ち入りません。
椿の花が咲いていたり、キノコが生えていたり、保土ヶ谷高校のトトロの並木道といったら良いでしょうか。     (作者解説より)

 

生徒と一緒のスケッチの授業だったようです。

外の空気はさわやかで、生徒も、のびのび鉛筆を走らせていました。     (作者解説より)

 

さくらのはなびらが絨毯のように敷き積んだ一画。

静かな 春たけなわのひととき。

けれど。 

 

左側の校舎が西棟で、5階の部活倉庫の防水工事で有機溶剤が漏れ出た現場です。     (作者解説より)

 

     〔工事着工より19ヶ月経過〕

 

※作品の著作権は、作者柳沼英夫氏に帰属しています。

 

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2011/02/23

情景〜保土ヶ谷高校 -春1-

◇紅白梅と校舎を望む (2006/3/5) 

柳沼英夫保土ヶ谷高校水彩画

【水彩画:40cm(W)x30cm(H) ドイツ・ハーネミューレー紙】

Copyright 2011 Hideo Yaginuma All Rights Reserved.

2006年3月5日の風景です。
生徒昇降口の北側から校舎を描きました。
梅の花、花壇の花がきれいでした。
画面左側の木は、楠です。   
(作者解説より)

 

二回目の公判の別れ際、ふと「保土ヶ谷高校の絵、ない?」と訊きました。

(同窓生にとって、彼はいつも画材と一緒というイメージがあるので…)

在任中描いたスケッチがあるとのことでしたが、あいにく転任時のゴタゴタで他の資料の中に紛れ込んでしまっていました。

化学物質被曝によるダメージで体調の思わしくないなか 裁判の準備は待ってくれません。

当時のことを思いだし記憶を明晰にする必要があります。

その作業はボディブローのように 心にも負担を強います。

もちろん日々の授業があり、雑務があり、さらに追い打ちをかけるように咋夏の異常な暑さがありました。

 

年が改まり、今度は近年にない寒気が列島を被っています。

いまだ見つからない作品の代わりに、かれは新しい絵を描くと約束してくれました。

自宅のアトリエが北向きで風邪をひきそうでしたが、足に梱包用のプチプチを3重に巻いてガムテープで留めると足が冷えません。これは、名案です。
今日は、腕の部分に足をつっこんで、ダウンジャケットを足に履いてみました。ももまで暖かくなりました。  
 (近信より)

 

そうして描きあげ送付されてきたのが この絵です。

画像を、クリックしてみてください。1000ピクセルの画像でごらんいただけます。

 

 

生徒たちの声が 聴こえてきませんか。     

 

     〔工事着工より17ヶ月経過〕

 

※作品の著作権は、作者柳沼英夫氏に帰属しています。

 

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